ココスのとある店舗で店長として働いているAさんが、ココスのブラックな勤務実態を告発しました。
告発といってもAさんは絶対匿名を条件に週刊文春に話したことなので、裁判などで戦う姿勢ではないようです。
働けば働くほど給料が下がるという考えられないシステムです。
いったいココスではどんな勤務を従業員にさせているのでしょうか。
ココスの店長が告発
コロナの影響もあり、飲食店は経営が難しい状況にあることはみなさんもご存知だと思います。
国でも補助金や助成金といった策を考えてくれていますが、実際に働いている人には過酷な労働であったり、働けなくなったりする人が出てしまっているのも確かでしょう。
ファミリーレストランのココスで働く店長がそのブラックな勤務実態を週刊文春に告発しました。
「ココスでは残業をすればするほど給料が下がる評価システムになっています。本人の能力不足で残業が増えるなら仕方ないにしても、理由は明らかに人手不足。早朝から深夜まで働いても給料が下がってしまうので残業時間を少なく申請せざるを得ません。睡眠不足でボロボロになって働いているのに、報われない。会社は社員を人として扱っていない、単なるコマとしか見ていないんです」
こう語るのはココスのとある店舗で店長として働いているAさんだ。
飲食店業界では今年4月にくら寿司の店長が自殺、すき家ではパート従業員が死亡する事件が起き、労働環境が注目されている。Aさんが勤務しているファミリーレストランのココスも同様に劣悪な労働環境にあるという。Aさんは絶対匿名を条件にココスで行われているブラックな勤務実態を語った。
(記事引用元:Yahooニュース)
飲食店業界では2022年4月にくら寿司の店長が自殺、すき家ではパート従業員が死亡する事件が起きるなど悲しい事件が続きました。
「仕事があるだけいい」と考える人もいるかもしれませんが、働いているのは人間です。
健康であってこそ働けるのであり、家族のいる人は家族のために働いているのですから賃金だけもらっていても家に帰る暇もないというのでは家庭が崩壊してしまいます。
コロナ禍で売上が落ちていることから採用人数を減らしたり、人員削減をしたりしなくてはならない企業もあると思いますが、そのしわ寄せが従業員に来ていることも事実です。
告発の内容は?
ココスで店長をしているAさんが今回告発した内容はこのようなことです。
◆早朝から深夜まで営業している店舗は人員不足で社員が穴埋めのために長時間働かざるを得ない状況
・朝9時に店舗に出て、深夜2時の閉店まで仕事をすることが日常茶飯事
・休憩も食事もとる暇がなく立ち仕事を続けている
※ココスの採用HPページでは午前11時に店舗に出勤し、夜9時には遅番のクルーに店舗を任せて帰宅する姿が掲載
◆休みなんてほとんど取得できず、100時間近い残業は日常的に行われている
・80時間を超える残業をしている人は毎月いる
・休みも4~5日は取らないといけないのだが、1日か2日しか休めないこともある
◆36協定に違反する45時間以上残業が4か月以上、もしくは単月で75時間以上の残業をすると給料が下がる
※36協定とは労働基準法に定められた法定労働時間(一日8時間、週40時間の労働時間)以上の労働を従業員にさせる時に雇用者と従業員が締結する労使協定
・残業代は付くが、基本給や賞与が下がる
・違反になってしまう人は残業時間を少なく申請したり、出勤したのに公休日として申請したりしている
・ココスでは36協定が従業員がサービス残業しなければならない評価制度に利用されている
◆営業時間を短くしてほしいという要望は社内から何度も上がっているが、経営陣はそういった現場のSOSに耳を傾けようとしない
・会社はエリアを管轄するマネジャーの判断に任せるという結論だったが、売り上げが下がって自分の評価を下げたくないマネジャーは営業時間を短くすることはない
・24時閉店になった店舗も『他チェーン店が深夜営業をしている。特別扱いできない』という訳の分からない理由で深夜営業に戻された
・他の飲食店が年末年始を休みにする中でココスだけは今でも通常営業
こんな過酷な労働をしているAさんは疲れや睡眠不足から事故を起こしそうになったことが何度もあるといいます。
体重もかなり減ったということです。
店長という立場から他の従業員への思いもあり、仕事を減らしたり休んだりできないのでしょう。
告発した店長Aは誰?
今回このようなブラックな労働状況を告発したのは「とある店舗で店長として働いているAさん」とだけ掲載されています。
絶対匿名を条件にココスのブラックな勤務実態を告発したのですから、どこの店長で誰なのかは当然明かされないでしょう。
自分がもうココスを辞めてもいいと思ったり、従業員にまた悲劇が起きたりしなければ自ら名乗り出ることはないと思います。
店長Aさんが勤務する店舗はどこ?
週刊文集に掲載されているココスの画像は秋葉原店のものでしたが、(写真は秋葉原店、本文とは関係ありません)と書かれていました。
秋葉原店だから掲載したわけではないようです。
勤務する店舗がわかればAさんの名前もわかってしまうので、店舗名も明かされないと思います。
世間の反応
この告発に対する世間の反応がこちらです。
私の職場は人件費は年間予算で決まっているから、残業が多くなると賞与が減りますと公然と言っています。有給については半分の取得もできないくらい大変なのに半分が取れないなら特別休暇を廃止すると言って、年度初めに有無も言わせず突然廃止しました。
こういった日本全体の企業体質をどうにかしてほしい。何でも適正価格があるのだから値上げして、賃金も適正、人員も適正これが大事。諸外国は日本のこの企業第一主義がおかしいともうすでに気づいていて、諸外国より賃金が安くなっている日本には来なくなっている。経営者教育を国はしっかりやってほしいし、しっかりと監視してもらいたい。
大手チェーンあるあるですね
大規模チェーン展開している他の飲食店やスーパー従業員からも、同様の話しをたくさん聞かされてきました
地域マネージャー、店長、一般従業員など立場によって違うでしょうが、闇は勤務時間の問題だけではありません
嫌がらせ配置か適正な配置換えかの区分は難しいけど、店舗数が多いから結構な頻度で勤務店を変更される人がいて、遠方の店に配置されると過酷な勤務時間に加えて往復の通勤時間が必要となるのです
店舗は駅前ばかりにある訳ではないので必然的に車通勤になるのですが、睡眠不足のまま運転して通勤するのが常態化しています
通勤交通費は決まりに沿って支給されても、往復通勤時間は3時間あっても勤務時間にはカウントされないので健康や交通事故のリスクがとても高いと思われます
これまてよく聞かされてきた内容で、自分が勤める業界とは異なりますが、早急に改善必要だと感じ聞いていました
企業サイドのヤリガイ搾取とデフレの根源だね。
日本じゃ美味しいのは当たり前、そこからどれだけ安いかが取りざたされるから…。
マスコミも悪いよね。安いことは善で構成してる番組の多いこと。
増長して当たり前かもしれないな。
もっと受け手側が美味しからそれなりの金額が当たり前の風潮を作らないと。
まずは企業が仕事に見合った賃金を払うこと。サービス残業なんてもってのほか。
政治は可処分所得を増やして、価格が上がった分でも受け入れられるような手取りにすること。それこそ黒田さんがいう受け入れられる状態の実現だね。それに物価高で税収が増えてるんだからできるでしょ。
やっぱりまずは選挙へ行く国民の意識かな。
景気が良い頃は仕事もないのに居残りする「生活残業」「ダラ残」が多く見られました。それをなくす手法として効率化を進めて残業を減らした社員の評価を高くして、ダラ残社員の評価を下げるという基準は働き方改革としてアリだと思います。しかしその前提は必要な職場に十分なリソースを配置することです。ゼンショーの場合は人件費削減が目的なので全く認められません。
他にもこのような働き方をさせられている職場はたくさんあるようです。
仕事の効率化が悪いのに、それを人が対価も得ずに働かされるというのはやはり間違いではないでしょうか。
まとめ
ココスへの告発でしたが、問題はもっと深いようです。
生活していてほぼすべての物が値上がりしています。でも入ってくるお金はまったく変わりません。
輸入されているものが高くなるから仕方がない…。これはもうコロナだけの影響ではないですよね。
働き方改革とブラック勤務のどちらも混在する日本で、働く人は何をしていったらいいのでしょうか。