長野県の老舗旅館が火災です。
地元では「湯田中温泉(ゆだなかおんせん)」と呼ばれている温泉街で老舗旅館が火災というニュースがありました。
スキーで有名な志賀高原のそばにあり、冬はスキー、夏はトレッキングなど訪れる人は多く、そんな時は近くにあるこの温泉街を利用している方も多かったようです。
老舗旅館よろづやで火事の概要、経緯
11日、長野県山ノ内町の温泉街にある旅館で火事がありました。午後5時半現在も消防による消火活動が続いています。
11日午後3時半前、山ノ内町平穏にある旅館「よろづや」で「厨房(ちゅうぼう)から火が出ている」と消防に通報がありました。消防によりますと、本館の隣にある「松籟荘」の厨房から出火したとみられています。
火事があった「よろづや」は創業200年以上の老舗旅館で、「松籟荘」は木造一部鉄筋コンクリート造りの地上3階・地下1階建てで、2003年に国の有形文化財に登録されています。
消防によりますと、この火事で2人がけがをし、長野市内の病院に搬送されています。
(記事引用元:Yahooニュース)
建国記念日で祝日だった2月11日に、老舗旅館よろづやの松籟荘から出火したということです。
松籟荘(しょうらいそう)はよろづやでもワンランク上の贅沢を味わえると有名でした。
老舗旅館よろづやで火事の場所はどこ?
老舗旅館よろづやはこちらにあります。
火事がおきたのはこのよろづや本館の離れに位置する松籟荘です。
(画像引用元:よろづや公式㏋)
国の登録有形文化財「よろづや」とは
江戸時代の湯田中は、松代藩の湯治場として、また善光寺詣での後の精進落としの湯として名をはせており、老舗旅館よろづやは「一度は止まってみたい憧れの宿」とされていました。
なかでも出火した松籟荘は2003年に国登録有形文化財に指定されました。
「松籟荘」の松籟とは松の梢をざわざわと吹き抜ける、荒涼とした風やその音のことで、能や歌舞伎の世界観に通じるものとも言われています。
半露天の浴槽に浸かりながら松林を見るなんて贅沢な時間の過ごし方ですよね。
よろづや本館の外観はこちらです。
松籟荘とともに国登録有形文化財に指定された「桃山風呂」も風情があり、なんともタイムスリップしたような感じがします。
よろづやを紹介した動画もありますので、よかったらご覧ください。
老舗旅館よろづやで火事の出火原因は?
老舗旅館よろづやで火事が起こった出火原因についてはまだ不明です。
「松籟荘」の厨房から出火したとみられていることから、おそらく料理中になんらかの出火原因があったのではないでしょうか。老舗旅館の厨房ですから安全には十分に配慮していたと思いますが、調理中の火が何かに引火してしまったとか、油に火が入ってしまったなど考えにくい原因が起こってしまったのかもしれません。
当時の状況動画画像は?
出火当時の状況動画はこちらです。
일본 나가노의 시니세 료칸 요로즈야(萬屋) 오후 3시경 주방에서 #화재, 3명 병원 이송. 1939년 건립 유형문화재 長野県 老舗旅館「#よろづや」で火災 #일본뉴스 pic.twitter.com/TghSzpd0cR
— 김타쿠닷컴 일본뉴스 (@ilovenakama) February 11, 2021
画像も目撃者が取ったものではなくニュースに流れたものをTwitterにアップしたものしかありませんでした。
木造の旅館ということ、そして乾燥により火の回りも早かったことなど危険が伴うため、消防署や警察が目撃者の安全のため避難させていて写真や動画を撮る人があまりいなかったのかとも思います。
被害情報は?
この火災により被害情報は、従業員の男性2人が煙を吸って長野市内の病院に搬送されましたが命に別状はないということです。
火事が起きたことは残念ですが、人が犠牲にならなかったのは一番幸せなことではないでしょうか。
目撃者の反応
この火事の目撃者の反応です。
「よろづやさんに泊まる予定だった。火が上がってて入れなくなって、歴史ある建物が燃えてしまったので寂しい」
「(歴史のある旅館ですが?)ちょっとショックですね。まさかと思ったんですけど、泊まりたかったな」
「あらっと思って外に出たら、煙でみんな真っ黒。すごかった。山林火災かと思うくらい。」
「どんどん火の手が早くて。バチッバチッ、バキンバキンって音がして。木が燃える音じゃないかっておっしゃっている方もいたけどね。怖かった」
江戸時代の寛政年間に創業した老舗旅館「よろづや」は、“湯田中温泉の顔”ともいわれ、「一度は泊まってみたい憧れの宿」として全国に名を馳せていましたので、ネットでも残念に思っている方がたくさんいらっしゃいました。
まとめ
江戸時代には松代藩の湯治湯として栄え、小林一茶など多くの著名人に愛された老舗旅館よろづや。
志賀高原には何度も訪れているのに、近いだけによろづやに泊ったことはありませんでした。文化を守ることは大変なことですが、消えてなくなるのは一瞬なんですね…。本当に残念です。
「令和に改築」と加わって、また新しい老舗旅館よろづやが誕生する日を楽しみにしています。