矢野和哉(やのかずや)氏の名前をまだ憶えている人はいるでしょうか。
元ヤクルトスワローズの選手(投手)として活躍しましたが、1993年には現役を引退しヤクルトスワローズのスカウトとしてたくさんの選手を発掘してきました。
その矢野和哉氏がネットで告発され話題になっています。
いったい矢野和哉氏になにがあったのでしょうか?
泉正義が矢野和哉スカウトとの事実を告発
栃木県の宇都宮学園高校で投手として活躍し、「江川二世」と呼ばれていた事もあった泉正義氏。
2002年のドラフトでヤクルトスワローズから指名を受け入団しました。
ところが入団直後のメディカルチェックで肩の怪我が回復不能の状態である事が判明して、プロ野球では活躍することなく2005年度のオフに戦力外通告を受け退団・引退したのです。
ケガが理由で退団・引退した泉正義選手のことを、当時の矢野和哉スカウトは「泉の早期での退団の原因は肩の故障よりも素行面での問題が大きかった」と語ったのです。
ところが15年以上も経った今、泉正義氏が矢野和哉氏はこの発言について反論し、しかも原因となったのは矢野和哉氏になったことをTwitterで告発したのです!
現在は削除せれていますが、このツイートから泉正義氏の告発が始まりました。
拡散して大丈夫ですと言いながらもこのツイートは削除されていましたが、いったい泉正義氏と当時のスカウトだった矢野和哉氏の間にいったい何があったのでしょうか。
泉正義の退団は素行の悪さではなかった
肩を壊し、それが治らないことを理由に引退したと思っていた泉正義元投手でしたが、当時スカウトだった矢野和哉氏はこのようなことを話しています。
「素材としては、とびきりだった」
「彼が『札付き』だったことは、地元では知られたことでした。でも、あれほどの才能を埋もれさせてはいけないとも考えたんです」
「入団後は毎日のように寮に通いました。肩の状態や、日常のことを話す。それでも高校時代の友人たちにあることないことを吹きこまれ、最後まで私への不信感を解いてくれなかった」
「彼は最後まで、自分の価値を計り間違えていたんだと思います。一方で、泉同様に問題児扱いされていた畠山(和洋)が、今では一軍で4番を打っている。二軍監督時代の小川(淳司)監督が半ば無理やり機会を与え、自覚を植えつけた。二人の入団は2年しか違わない。同じ環境にいたんです。その差はやはり、自覚の問題ですよ」”
(記事引用元:週刊現代)
誰もが泉正義氏は根っから素行が悪く、どんなに周りが社会人、つまりプロ野球選手としての自覚を持たせようとしてもその性格は治らず自覚の足りなさから成長できなかったと思えるインタビューですね。
「ああ、ケガじゃなくて性格が大人になりきれなかったんだな」とこのインタビューを見ると思ってしまいます。
ところがいまだにそのことが原因で誹謗中傷を受けていると泉正義氏が17年目の告発をしました。
私は未だ誹謗中傷にあっています
ガキの頃迷惑かけた皆々様には本当に申し訳ないと思っています。ただ球団を素行不良でクビになったのだけは許せなくて17年我慢して来ましたが最近誹謗中傷がまたひどく精神的ダメージもあり
体調も崩しました。— 泉正義 (@PuW4z) May 6, 2021
17年も我慢したのはなぜなのでしょうか。
泉正義氏が引退をした本当の理由とはいったいなんだったのでしょう。
告発した内容は?
泉正義氏が矢野和哉スカウトを告発した内容はこのようなことでした。
(泉正義@PuW4z https://twitter.com/PuW4z より)
この告発ともいえるTwitterを見る限り、泉正義氏が退団・引退した理由はスカウトしてくれた矢野和哉氏に入団してすぐからお金を貸してくれなど金の無心をされていたということです。
貸したお金も最初だけしか返さず、返済額を減らしてくれとか他の人に言わないようになどとグラウンドでも寮でも言われるようになったため、泉正義氏はグランドにも行かなくなり、寮に帰るのも嫌で門限を破ったりオフの日には遊んでいたということです。
18歳の泉正義氏にはこれがせめてもの抵抗だったのかもしれませんね。
ただプロ野球選手になったのにグランドに行かない、門限を破ったりオフの日は遊び惚けていたりしたら、やはり人間として成長できなかったと言われてしまっても仕方ないような気がします。
大人で相談できる人はいなかったのでしょうか。
いくら自分をプロ野球選手に引き抜いてくれた恩人であっても、それが理由でプロ野球選手を諦めるくらいの気持ちになったのなら相談してしまってもよかったような気がするのですが。
矢野和哉の現在は?
告発された元スカウトの矢野和哉氏は、現在「東洋大学附属牛久高等学校」の硬式野球部監督をしています。
(東洋大学附属牛久高等学校公式㏋より)
2016年にコーチに就任し、2019年に監督に就任したということですので、監督になってからも活躍しているようですね。
●東洋大学付属牛久高校 硬式野球部
監督 矢野和哉(右)報徳学園高校神戸製鋼東京ヤクルトスワローズ
顧問 長澤雄貴(左)八千代松蔭高校順天堂大学順天堂大学大学院
選手たちに自ら考えさせる環境を与えて「自分達の野球部」という観点で取り組み沢山のチャレンジが待っている野球部です。 pic.twitter.com/Pyk6vuf0tg— hiroyan (@miyotakozou) October 15, 2018
矢野和哉のプロフィール、経歴
■プロフィール
氏名:矢野和哉(やのかずや)
生年月日:1962年12月10日(58歳)
身長・体重:176cm・79kg
出身地:大阪府大阪市
投手・打席:左投左打
ポジション:投手
高校:報徳学園高等学校
■経歴
高校卒業後:社会人野球の神戸製鋼に入社
1985年:ヤクルトスワローズ入団
1992年:戦力外通告を受け退団
1994年~2004年:ヤクルトスワローズのスカウト
2005年~2009年:球団販売促進部
ヤクルト退社後、株式会社パピーズアスリート取締役
2010年11月:廃業
2011年:特定非営利活動法人FIELD OF DREAMS理事長に就任
2016年:東洋大学附属牛久高等学校の硬式野球部コーチに就任(FIELD OF DREAMS理事長も兼任)
2018年1月:東洋大学附属牛久高等学校の硬式野球部監督に就任
世間の反応
泉正義氏の告発に対する世間の反応がこちらです。
泉正義の話題は話半分で飲み込んでるけど、返済が事実ならキックバックも事実
スカウト業界に蔓延してる可能性まであるし、選手会にでも相談しやすくなれば良い
高校の監督も推薦関係で大学とかプロと癒着しやすいし、野球だけに限った話じゃなくスポーツ界で見直しが必要
音楽芸術系大学でもありそう
今頃になって泉正義の昔の不発弾炸裂してスカウトもびっくりしてるやろなw
泉投手の素行は知らないが
薄汚いスカウトは糾弾されるべきやと思う
無知な野球少年を騙してカタにはめるようなクズの実名とりあえず晒してほしい
泉正義さんの話はどこまでを鵜呑みにしていいかわからないけど、こういった辺りもいろいろ経てきた結果現在のとにかく素行重視球団なのかなぁとか思った
泉正義さん、よく告発したと思う。たぶん何度も逡巡したことでしょう。元スカウト氏との人間関係は終わりだが、事実と違うことで自分が苦しむ必要は全くない。
17年後の告発。それだけ時間が経っても人が言った言葉はたとえ事実でなくてもついて回るのだなと改めて怖くなりました。
応援している人もいるし、とにかくこのようなことがない世界であって欲しいと願う人がいますね。
まとめ
これだけ時間が経ってからの告発。きっと泉正義氏はなにをやるにも「過去」が問題視されてうまくいかなかったのでしょうか。矢野スカウトのやったことが本当だとしても、18歳の泉選手にはなにも打つ手はなかったのかと思うと残念ですね。若い泉選手の行動は決して正しいものだとはいえないと思います。抵抗の仕方がわからず、間違えてしまったためにこれほど長い間苦しむことになったのですね。
自分の過去を変える事はなかなか難しいです。将来どうなるかを考えて、知識や経験のある信頼できる大人に相談できる世の中になるともっと若い人の未来が明るくなるような気がします。